観る将さんは語りたい

すっかり観る将になってしまった、元指す将の将棋観戦記録です

第81期 順位戦経過

第81期 順位戦経過

このブログの2022年更新はこの記事が最後である。 なんとなく書き始めた観る将ブログだが、気がつけば3年目。 少なくとも、年間8本は記事を書いているっぽいので、それを埋めるためにこの記事を書いているとも。

第81期順位戦の経過について色々書きたいと思う。

A級

気がつけば、藤井五冠が白星を積み上げている。そして、その上には豊島九段。 二人共、まだ今月分を消化していないので、その勝敗で決まるかもしれないし、決まらないかもしれない。 広瀬-豊島戦、藤井聡-佐藤天戦に注目だ。

B級1組

現状、中村太地七段が頭一つ抜けているが、昨年の佐々木勇気七段の失速のように、最後に連敗を積み重ねてしまう……という事があるかもしれない。 それに続くのが、佐々木勇気七段、山崎隆之八段、澤田真吾七段の三人。 上位勢がお互いに星を潰し合うので、現在四敗で続く近藤誠也七段、千田翔太七段あたりにはワンチャンスあるかもしれない。 今期のB級1組は実力が拮抗しているのが伝わってくる。 下位三人が落ちるようになってから、B級1組の激戦模様がますます激しくなった。 そして、力も拮抗している、そんなイメージを感じる。

B級2組

傷無しの大橋六段が昇級を決めそうだ(小並感)。元々実力のある棋士だっただけに、地獄のC2を抜けてからは余裕の連続昇級という感じがする。 続くのが、木村一基九段、増田康宏六段、佐々木慎七段。対戦相手的に、順当に勝ち進めば、大橋六段、木村九段、佐々木七段が昇級しそう。 増田六段は高見七段戦が最終局に残っており、曲者である高見七段に勝つのはかなり大変であろう。

C級1組

伊藤匠五段が傷なしでトップを走っている。残りの対戦相手で一番キツイのは船江六段。 来月の順位戦で船江六段に勝つことができれば、昇級へぐっと近づく。 順位的には不利な位置にいるので、一敗も出来ないのが、伊藤匠五段の辛い所。 残りの二枠は正直誰が入るか分からない。 二敗勢までチャンスがあるので、相変わらず十人以上が昇級を巡る厳しい棋戦となっている。 今期の順位戦で一番先が読めないのが、このクラスかもしれない。

C級2組

現在トップを走っているのは、服部五段、斎藤明日斗五段、古賀四段の三人。上位勢のつぶしあいは無いので、純粋に勝ち進めばこの三人で決まるだろう。 最近のC級2組は全勝以外昇級出来ないみたいな雰囲気があり、ここを抜けるのは本当に厳しい戦いをしているんだと感じられる。

余談ではあるが、堀口一史座七段が、先日順位戦で久々の白星を上げて、八段昇段を決めた。 病の事があり、色々と大変だと思うが、それでも八段に到達したのは素晴らしい記録である。

第72回奨励会三段リーグ

今期は次点持ちの三人が上位を占めている。 実力者が突っ走っているが、この内昇級出来るのはたったの二人。 三段リーグは四敗までチャンスがあるので、現時点では誰が昇級するのか予想する事は難しい。 注目棋士はやはり中七海三段だろうか。現在六勝二敗で、六位に付けている。 どうしても初の女性棋士誕生を期待している観る将さんとしては、ここから勝ち進んで欲しいと願ってしまう。

総括

あと二週間もすれば、2022年も終わる。 2022年の将棋界は、藤井五冠の躍進を中心に進んだと言っても過言ではないだろう。 順位戦は、一年を通じて戦う棋戦であり、毎月目まぐるしく順位が変わる。 今年も様々なドラマが生まれている。 来年もまた、能天気な昇級予想をしていくつもりである。