観る将さんは語りたい

すっかり観る将になってしまった、元指す将の将棋観戦記録です

久日のゴールデンカード。第92期棋聖戦二次予選。羽生善治九段対森内俊之九段。

第92期ヒューリック杯棋聖戦 二次予選 羽生善治森内俊之

相掛かり序盤
相掛かり

棋聖戦の二次予選で二人が戦うのは、久々なのかもしれない。 黄金カードの勝負に、久々にドキドキしながら棋譜を並べた。

相掛かりの出だしから、序盤で先手が歩をかなり渡す展開になった。 ここからどう展開するのだろうかと思いきや、そのまま後手に押し切られてしまった。

羽生先生にしては非常に残念な内容の将棋だった。 何かしらの実験というか、試してみたい形があったのかもしれないが、不発で終わってしまった算段だ。

どういう構想だったのか、また同じ形を指した時にその動向を見てみたい。

森内俊之健在

それにしても、今回の将棋は森内俊之健在という感じの内容であった。 先手からの攻撃的な手をしっかりと受け止め反撃する鉄板流は未だに衰えを見せない。 最終手も、先手の竜を抑える銀当てというまさに森内先生らしい手であった。

印象深いのは香車を使った縦に受ける手だ。 攻めつつ守るという手をこんなにも綺麗に指せる棋士はそういない。 受けの手筋として教科書に載せたいくらいだ。

今回の棋譜は将棋連盟Liveアプリから見ることが出来るので、興味がある方は解説と共に見ることをオススメする。